あぁ、と意味を理解したしたらしい先生は決まりの悪そうな顔をした。
「俺、ヘビースモーカーだったんだ」
横から眺める先生は、確かにみんなの言う通り、“かっこいい”。
「“だった”?」
「そう。 教員になるってなってから必死に辞めようとしてさ。ほら、校内禁煙だろ? あんなの堪えられる訳ないくらいだった」
「で、なんでアメなんですか」
「タバコの変わりになるもの探してたら、最後まで残ったのがこのアメだったんだよ。
今じゃ、タバコ吸う変わり以上に食ってないと持たない。」
先生は、チラッと私を見ながら笑った。

