長い説明だったが、そんなこんなで車にたどり着き。 そして今に至るワケなのだ。 終始無言だったが、信号機で止められると先生は、手にあのアメを乗せて寄越した。 「食うか?」 「いりません」 「そっか」 そう言って肩をすくめながら、そのアメの包みを開け、自分の口に放り込んだ。 …一体、何個めだろうか。 「いくつ食べるつもりですか」 丁度信号機は青に変わり、車を発進させた先生の横顔に問う。 「なにが?」 「…アメ」 学校を出てからそれほど経っていないが、もう4つくらいは消えただろう。