「だって!……っ…」
声を大きく出してしまったら、頭に響いて痛い。
「……考えろよ…。」
思わず眉を潜めた私に、先生は心配なのか呆れなのか分からない声を上げた。
だって…、ともう一度、今度は声量を下げて言ってから。
「先生に肩を揺すられるまで、全く気付きませんでした…」
いつからなんて知らない。
ただ、先生が気付かなければ。
いや、先生が私を起こさなければ…。
自分は熱があることにも、頭が痛いことにすら気付かなかったくせに。
かなりの高熱(と言われた)を、助けてもらった人に言う言葉ではない。
これは私から先生への嫌味だ。