温まっていたはずの教室の雰囲気が、一気に凍りついたのが分かる。

水をうったように静まり返り、生徒全員の視線を集めながら、彼女は再び深い眠りに落ちた。


……はっ。
まじかよ、こいつ。
噂よりも強烈じゃん。



一瞬だけ合った、俺のことを軽蔑するような視線。
一応教師だって言うのに、俺に向ける言葉。
座りきった肝に、でかすぎる態度。


普通の教師だったら、キレてるのだろうか。
でも俺は、彼女のあまりのギャップに。


「……面白いやつ…」


思わず、そう小さく呟いた。