ストロベリーデイズ






「……うるさ…、」


そう呟きながら、ようやく目を開いた彼女は俺を睨むように一瞥すると、気だるく立ち上がり。



「こんにちは、先生。
佐藤 美桜と申します。」


まるで天使なんじゃないかと思うほど、完璧な笑顔をはりつけて、佐藤は続けた。


「進路希望は国文科のある大学への進学です。」



そこで、職員室での会話を思い出した。

『教師より口達者なんです』

あぁ、面白くなる予感がする。