私は、瞼をこすりながら。 「授業がつまらないんです。」 そんな嫌いな間宮先生に負けたくなくて、柄にもなく、自分から突っかかってみる。 つまらない、のは本当。 それに、私にはもう数学を習う意味はないのだ。 なぜなら、すでに大学の推薦入学が決まっている。 しかも、文系の学科だ。 数学なんて関係ない。 なら、私には必要ないのだ。 よって、授業を受けなくてもいい。 寝ててもいい。 違うのだろうか? 「わざわざ一番後ろの席の私のところに注意に来るほど、受ける必要のある授業ではないですよね?」