初めて会った時からそうだった。 佐藤の態度は、俺にとっては新鮮だった。 あの大きな透き通った目で、常に冷えた眼差しを向けてくるのだ。 初めての赴任先の高校では、いつも話題になっている少女がいた。 それは、学校にも慣れず、生徒の名前なんて一人も分からない4月のことだった。 「今日はわたし、小テストの間違いを指摘されてしまいましたよ」 「いやいや、わしなんか 『先生は肌つやがいいですね。きっと脳もなんでしょうね』 なんて言われましたよ」