そうして私は、部屋を出た。 バタンと音をたてて閉まったドアが、私と先生のすべてを隔てる壁になった。 いつか、この胸の痛みを忘れるときが来てくれるはずだ。 恋なんてもうしない、そう決めてから3年。 私は先生に恋をした。 知らないうちに、大嫌いだなんて自分に言い聞かせるほどに好きになっていた。 そう、本当は、先生が好きだ。 見透かしたように口の端をあげる笑い方も。 私が勝てないほどの皮肉な口の利き方も。 私を背負ってくれたあの広い背中も。