「言えない」なんて、無責任なことは言わない。 私の意思で。 「そんなこと、言いません」 この決心が揺らぐ前に、この部屋を出よう。 私の応えに驚いたからか、腕にはあまり力がなく、私は簡単に逃げられた。 先生を振り返り、きっと最後の言葉を紡ぐ。 これだけは、本当に思っていることだから。 ぼやけた視界ながら、しっかり先生の目を見つめた。 「せんせ、幸せになってください」