こんな良い教師がどこにいる? 私からすれば、胡散臭くて仕方がない。 あくまで、さっき並べたのも私が考察した結果であり、別にそう思っているワケではない。 (思っていたら、嫌いなんて何度も言わないだろう。) 笑い声の中、頬杖ついて、先生を見上げたら自然と溜め息が零れた。 「…はぁー…」 小さく、誰にも気付かれないくらいに小さく。 しかし、その瞬間、バチッと先生と目が合った。 「佐藤」 普通なら、未だに騒がしい周りに飲み込まれてしまいそうなほどに小さな声だった。