何故に俺達が退学処分をくらうのだ。みのるは目に怒りをそのまま現したような目付きでバスケ部の顧問、長門を睨み付けた。

長門にはそれが許せなかったのだろう。みのるの胸ぐらを掴み、壁へと押しやる。

握りこぶしがみのるの顔面を捕らえる寸前、勢いよく生徒指導室の扉が開かれた。


「待たんかボケ!!」


二人の指導教師の首から上に数発の大型BB弾が命中。うぬを言わずに気絶した。

みのる達は扉の前に立つ一人の影を見た。そして唖然とする。


「暴力教師二名摘発ー、作戦は大成功」


先頭に小柄な少女・・・もとい、女教師が大型拳銃のモデルガンを手に立っており、その後ろに三名の見た感じ偉い人が溜め息を吐きながら気絶した二人の指導教師を眺めていた。

「先生、これはどう・・・」

「近頃、生徒の不登校と妙な負傷事件が起きていてな」

女教師は偉そうに、机に座って気絶した鬼吉を蹴飛ばしてその椅子に座る。

「それも服装をわざと荒くするチャラ男ばかりではないか。調べてみたら案の定、全員こいつらが関わっていたのだ」

100円ライターでくわえたタバコに火をつけて一服。ぷはぁ〜・・・と大量の副流煙を指導室にばら蒔いた。

偉そうに。腹立つぐらいに偉そうに。

てか、子供がタバコ吸っていいのかよ。大人だったらアレだけど体が子供だと年齢制限なんて意味はないだろう、とみのるは疑問を心の奥にしまっておいた。