「あ、あの、優汰くん!」

「…何?」

「こ、これ、莉子がゲーセンでとったキーホルダー。優汰くんには恥ずかしくてあげられないって言われて、繭がもらっちゃったの。」

「ま、繭!!馬鹿!!」

「優汰くんあげるっ!」

「…サンキューな。」




作り笑いだけど、確かに莉子に向けられた笑顔。
あんなに笑わない優汰くんが、今日は2回も笑った!




「優汰くん笑ってくれた~!」

「そうだね、莉子。」

「繭のおかげ!ホント感謝!」




莉子に向けられた笑顔。
繭にじゃない。
そう思うとなんだか悔しくって。
なんなんだろう…
この気持ち。