特に玲子は、誠が今までリーシュコードに残ってくれていたのは、 自分の左脚の怪我に責任を感じてのことだと、嫌と言うほど知っていた。 「栄治、潮時が来たんだよ。誠はもうここには戻らない。 リーシュコードは2人でがんばっていこう。 大変だとは思うけど、これから厨房の仕事も教えていくから」 無理に背筋を伸ばした玲子に、栄治は黙って大きくうなずいてくれた。 だけど……もしかして、胸の中の想いは、 玲子が意識した瞬間に化石の眠りから目覚めていたのかもしれない。