「さっきから俺は、失恋の余韻にひたる暇もなく、 ふられたオンナのために飯作ってるんですけど?」 すると栄治は、わざと渋い顔をしてそう言うと、 玲子のカップに熱いコーヒーを注いでくれた。 「うわ、美味しそう。いただきます!」 湯気のゆれる皿に歓声を上げた玲子は、 スツールに腰掛けるが早いがスプーンを取り、ポタージュスープを口に運ぶ。