リーシュコードにて




「お帰りなさい!」



 暗い夜を背負った誠に、玲子は、反射的にそう言った。



「……ただいま。

いや、玲子とは話し合わなきゃいけないって、俺、ずっと思ってたんだよ。



 そしたら鉄平さんに、ぐずぐずしないで今から行ってこいって、尻蹴っ飛ばされてさ。

明日にはまた長野に戻るよ」



 誠は、白い息と共にそうつぶやくと、下げていた紙袋を差し出した。