「それにしても。帰ってくるのが随分遅かったですよね?」


トマトクリームのパスタをフォークに絡めながら、雪菜はふと疑問に思ったことを口にした。


「……? あぁ。迷った」


ピザを喉に流し込んだ皐月が、苦笑いをする。


「迷ったって……1時間も?」

「まぁ。深追いしすぎたから」


目を丸くする雪菜に、皐月は肩を竦めた。


「深追い? 弥生さんを……ですか?」