卒業間近の冬の終わり。

去年の春に帰国した先輩と友美はもうすぐ結婚式を挙げる。

友美の卒業を待って式を挙げた後、ピアニストとしてあちこちに演奏旅行に行く予定らしい。

寂しいけれど、この一年の友美は幸せそうでとても綺麗になった。

本当によかった。辛いことを経験した後の幸せは格別でしょ?

直前まで先輩は演奏会だし、友美は試験やらレポートがあり、その合間を縫うように式の準備を進めてきた。

「忙しい、忙しい」と言いながら幸せそう。

穏やかで優しい顔をしている。

幸せが溢れ出てる花嫁は、暖かい日差しに包まれながら愛する人の元へ嫁いだ。

友美は先輩が留学へ行く前、卒業した後の心づもりを聞いていた。

それはプロポーズとも受け取れる言葉だった。

『俺が愛するのは、愛せるのは友美だけ。頑張ってくる。二人の幸せのために。だけど縛りつける言葉はなし。信じてるから、俺のことも信じて。その代わり帰ったらいっぱい縛りつけて離さないから。』