月夜の泪






「ただいまー…」

「おっ、帰ってきた」

「蓮南お帰りー!!」


倉庫に戻れば凛雪と人生ゲームをやっている皆を一瞥すれば勢いよく千鶴が抱きついてくる。



「…鈴夜、煙草ある?」

「ああ、ほらっ」


メンバーの中でも唯一同じ煙草を吸う鈴夜に貰い煙草に火をつける。


「今年、暴走どうしよっか」

「…ああ、どうせだし凛雪もやるか?」


総長同士で話していれば横から大雅と塁も話に参加し出す。


「どうせなら大人数がいいだろ」

「そうだね、僕も海炎と走ってみたいし」

二人の意見もありクリスマスの暴走は凛雪との合同になった。


「よう、お前ら」

「久々だな」


突然現れた二人に少し驚き一旦話声が止む。


「…洋君に、翔君…」

「おっ、凛雪もいんじゃねーか」

「暇潰しに来たんだよ」


部屋に入りドカっとソファーに座る二人に思わず溜息を漏らす。


…凛雪にバレた事も同盟を組んだ事を知ってもあっけらかんして気にしないでいてくれた二人。


「……鈴夜、茶出せー」

「いきなりすぎっすよ、二人とも」


翔君のふざけた口調に思わずその場にも笑いが漏れる。