月夜の泪







「本当…暇な奴等だな」

「……まあそのうち飽きるでしょ」


軽く流せば「そうか」とだけ言いなにやら不満そうな顔をする塁。


「それより…やっぱり仲間にならない?」

「…懲りないねー……無理だから」


溜息混じりに言えば何やら微笑む塁を訝しげに横目で眺める。



「無理…ってことはやっぱり何か隠してるんだ、まあ情報が少ないから可笑しいとは思うけど…」


「…まあ調べてみれば?」


少し挑発的に言えば楽しそうに頬を緩めると教室を後にした塁。


さてと……一応ロック厳重にしとこー…


理事長室に行く為、席を立ち視線を感じながら教室を出る。


「…パソコン借りなきゃな」


流石に理事長室にはあるよね…
早めにロック厳重にしたいし…


「あっ、蓮南っ!!」


ぼんやりとしていれば、その声とともにぼすんっ、と勢いよく抱き着いてくる千鶴。