side 翔
「……殺される、か」
つい数時間前の蓮南との会話を思いだしぽつりと呟く。
まあ、あながち間違いとも言えないがな。
あいつの――…克の強さは底知れねぇ…
今、会えば勝てるか……いや無理だな。
俺が海炎で副総長をしていたのなんてずっと前、体だって鈍ってるだろうしな。
だが―…やっぱり互角に殺り合えるのは蓮南と………あと浬津か。
「……何で今更出てくんだか…」
誰に言うでもなく口からぽつりと溢した言葉は夜の闇へとかき消される。
「絶対に殺させねえ…」
あれ以上、蓮南が傷付かない為に。
俺らは誰も殺させちゃいけねえ―…ッッ

