「蓮南、どうしたんだ?」
「いきなり集合かけて珍しいよね!!」
「てか何か機嫌悪くねーか…?」
集まった皆に口々に言われるなか波留だけはいなくとりあえず床に座り込み煙草を加える。
「で、話って…
『蓮南ー!!理事長室集合ーっ』
大雅が口を開いたのを遮るように洋君の声が響き渡り暫し沈黙が走る。
「………理事長室で話する…」
それだけ言い屋上を出て理事長室へとのろのろと向かう。
「ねえ蓮南っ!!これあげるっ」
「……水飴?」
「うん!!蓮南甘いの好きでしょ?」
ニコリと微笑んで話す千鶴に微笑み「ありがとっ」と短く返し好物でもある水飴を舐めれば気持ちも自然と和らぐ。
さっきまでの凛雪との会話を思いだし苛々する気持ちも水飴のおかげかおさまりいつもの気ままな性格へと戻る。
(……なに敵に隙見せてんだろ…)
自分への不甲斐なさに僅に苛つき無意識に舌打ちをする。

