月夜の泪






少し開いた窓から冬の風が心地よくぼんやりとグラウンドを眺める。



「ねえ桐島さん!!彼氏いるの!?」

「ねえ今日遊ばねえ!?」


翔君が教室を出ていった途端に一気に男達に囲まれる。


なんか嫌なんだよねー…沢山の人とか。


ガタンッッと音をたて無言で席を立ち教室を後にする。


「…皆のとこ行こーかな……」


すぐ隣のD組を覗けば海炎幹部だけでなにやらじゃれあっている。


「…蓮南!!」

「千鶴……痛い」


勢い良く千鶴に抱きつかれて鳩尾に千鶴の頭がヒットし小さく呻けば慌てて離れる千鶴。


「今日から蓮南といれるね!!」


嬉しそうに話す千鶴が可愛くて頭を撫でながら僅に口元を緩め頷く。