月夜の泪






「蓮南、おはよー!!」

「…おはよう、千鶴」


いつも通りに接する皆にも軽く挨拶をしてソファーへと座ると横に大雅が座る。


「…昨日、大丈夫だったか?」

「…うん、ありがとうね」

「気にするな、たまには頼れよな」


「わかった」と笑い混じりに答えれば既に昨日の気まずさも消える。


「………蒼たちは?」

「あぁ…今日は凛雪の方で何かあるから遅れてくるってさ」

「ふーん…じゃあどっか出掛ける?」


鈴夜の言葉を聞き、たまには…と思い言えば四人とも驚いたように目を見開く。


「………行かないなら、いいけど」

「いやいやいや、俺いきてー!!」

「僕も僕も!!どこ行くのー?」

「俺もたまには行こうかな」

「……俺も行く」


皆の予想外の食い付きように今度は私が驚きながらも「わかった」とコクりと頷く。



「……遊園地、行く?」


あんまり、人混みは好きじゃないけど…
前に遊園地行きたいって千鶴と鈴夜にせがまれたからなー…まあ、たまにはいっかな。


「行きたい行きたいっ!!」

「よっしゃ!!早く行こうぜ!!」


盛り上がる二人に呆れたように溜息を吐く波留と大雅に、それを見て微笑む私。