一喝すると樹さんは押し黙ってくれた。
｢………｣
｢婚約者と言うのは名ばかりよ。
あたしと尚くんは親が決めたこと。
でも、決まってから数年後、尚くんに好きな人がてきた。
しかも両想い。
あたしも尚くんもお互い兄弟愛だったからどちらかに好きな人ができても不自然じゃないし
あたしは尚くんにとても助けられていたからそんな尚くんには幸せになってほしかった。
それであたしと尚くんの親たちに説得して条件付きで尚くん達の仲が許された。｣
｢条件って…｣
｢それは、あたしにちゃんとした恋人ができるまで名だけの婚約者で居ること。
そのことに関しては尚くん達も快く引き受けた。
だから、今尚くんとは幼馴染兼婚約者ってこと。｣
一気に尚くんとの関係を暴露した。
べつにこの人に言ったところで支障はない。
