「な、何を…」
取り巻きたちが言い返そうと口を開くけど、うな垂れてる女の子の方を機嫌を伺うように何も言わなかった。
友達にさえ気を使って疲れないのかな?
「…もう、行こう」
あたしもさっさとこの場所からいなくなりたかったけど、そのセリフを言うと負けたような気がするから言わなかった。
でも、その女の子は俯いたまま、そのセリフを吐いた。
「もう、いいの」
「はあ? もっとしめてやればいいじゃん。コイツ調子乗りすぎだし」
「そうだよ。もう一発殴っとく?」
さすがに取り巻きたちは納得できないようで、口々に反論する。
でも、女の子は黙って屋上から出て行った。
「ーー覚えときなさいよ」
取り巻きは悪者が逃げる時の常套句を叫びながら彼女の後を追った。
残った雰囲気は、なんとなく気まずかった。
あたしは、踵を返してまた元の位置に戻り、お弁当を膝に載せた。
