「してません、そんなこと!」
「翔一があんたに呼び出されてるとこ見たっつー奴がいるんだけど」
「ご、誤解です! わたしが呼び出したんじゃなくて、竹下くんがわたしに用があるからって…」
「ーーで? 呼び出されたあんたは、翔一に何を言われたの?」
「……」
中野さんが黙ってるから、痺れを切らしたのか、相手の女の子はドアを叩いた。
同情する訳じゃないけど、ドアは鉄製だからすごく痛かったはずだ。
面白くなって見ていると、やっぱり女の子は両手を後ろに回して、ぶつけた右手をさすった。
ーーやっぱり痛かったんだ!
