誰もいない屋上に、あたしは足を踏み入れた。
眩しい日差しに目を細めながら、あたしはお気に入りの日陰に腰をおろした。
本来なら屋上は人気があるはずだと思うけど、この学校はベンチもないし、無駄に暑いから、校舎で囲まれている庭のほうが、よっぽど生徒たちに愛されている。
飾り気のないお弁当の蓋を開け、おかずをつまんでいると、屋上のドアがバーンと乱暴に開けられた。
ドアのすぐ上にいるからあたしは、耳が痛くてしょうがない。
「あんたさぁ、あたしの彼氏に言い寄ってるってホント?」
ドアのすぐ近くで話すから、あたしにはその姿はバッチリ見える。
三人のうち、2人はあたしの知らない1年で、もう1人は…同じクラスの中野 芽衣 (なかの めい) だった。
