「あの、さっきはありがとう!」
必死に背伸びをして中野さんが塀から首を出す。
「別にいいよ。静かにご飯食べたかったから」
照れ臭くなってクールに答えてしまう。
昔からあたしは、人に嫌われてる気がするけど、それはたぶん、無意識にクールになってしまうから。
良く言えばクールだけど、人によっては無愛想に見えるみたい。
「ねえ…、一緒にご飯食べていい?」
「はい?」
「だって今から帰ってもみんなお弁当食べちゃってると思うし、前から篠崎さんと話してみたかったの!」
「まあ…別にいいけど」
「良かった! じゃあお弁当持ってくるね」
正直、あたしなんかとお弁当を食べたがるなんて意外。
変な噂、たてられないといいけど。
そう思ったけど、ちょつと頬が緩むのを抑えられなかった。
