航平があたしの頭を撫でた。 「航平……」 「明日からは“先生”だから忘れんなよ」 「あ、そっか。うん、大丈夫」 車はあたしの家の前に停まった。 「帰ったらちゃんと勉強な」 「うん、分かってる。本当にありがとう」 「あ、華穂」 あたしが車から出ようとすると航平に腕を引っ張られた。