朱梨さんは「いつもの」と言って水を一口飲んだ。 「まぁ…コネがあってこその今だけど。不況で大変じゃん?でも彼が雇ってくれるって」 「松島金融会社っすか」 「…まぁね。お父さんもいらっしゃるから頑張んなきゃ」 …やっぱ拓海さんはすげぇな。 「華穂ちゃんとどうなった?」 朱梨さんは酒を飲み髪をかきあげた。 その姿を見て、やっぱサバサバしてんなぁと思った。