白くて狭い、箱の様な部屋に二人はいた。右が女の子で、左が男の子だった。
 ――私と、私の、大切な人……。
 壁と天井の区別が付かないくらい真っ白な部屋で、二人以外には何も無かった。それなのに、二人の影はくっきりと黒く浮き出ている。おそらく、その白さ故に壁や天井が照明の役割を果たしているのだろう。