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「まーいーこー、帰ろうぜ」

いつものように迎えに来た達哉。


あたしが引っ越すかもしれないのに、達哉は以外と普通。ていうか、いつもと変わんない。


「舞子ちゃん、バイバイ」


「うん、バイバイ」


クラスメート何人かにあいさつをしたあと、達哉の元に小走りで駆け寄る。


ほんとに、普通。

もう少しぐらいソワソワしたりさ、気にしてくれたっていいのに…


「なぁ、舞子。俺クリスマスは夜からデートしたいんだけど。大丈夫?」


夜からデート。

うん、何かカップルっぽいな。


「うん、大丈夫。でも、どこ行くの?」

クリスマスデートっていえばー…、イルミネーションとか?


「去年見つけた夜景スポット。ちなみに、俺と健吾しか知らねぇ場所だから。」


ニッと笑って言う達哉。

そんな場所にあたしを連れて行ってくれるなんて、嬉しいなぁ。


「夜景スポットかぁー。いいね、夜景!」


「だろー? しかも、すっげぇ綺麗だから! 舞子に見せたくて」


いつもの帰り道も、クリスマスの予定を話し合ってるだけで楽しい。

1年に一度のイベントだし。やっぱり楽しみなんだよね、クリスマス。


「そっか。楽しみだなー、クリスマス。あっ、何か欲しい物ある?クリスマスプレゼント、選ぶのって結構迷うんだよねー」


そうだそうだ。

クリスマスプレゼント買いに行かなきゃ。