「俺が記念日忘れるわけないだろ。舞子こそ忘れてたんじゃねぇの?」


確かに、今まで忘れてたけどさ。さっき思い出したから全然問題なしでしょ。


「どっか行きたいとことかある?」


そういえば、最近デートしてなかったなー。そのまま家に送ってもらってたし。


「遊園地行きたいな。夜の遊園地って、行ったことないし」


歩いている最中に見えた、貼り紙。クリスマスが近いこともあって、夜景が綺麗な遊園地の写真が見えた。


「あの遊園地?」


「そうそう、あの遊園地」


達哉の指差す方向には、あたしがさっきまで見てたポスターがある。大きなポスターだから、きっと誰の目にも留まるだろう。


「ふーん。じゃああそこ行くか。明日学校帰りにさ」