14歳。何もかも絶望していた。
成績は思うように上がらず、親に怒られてばかりいた。
異常なまでに怒り、殴る親が怖かった。
ピアスを開けた時に枕を顔の上に乗せられ窒息しそうになった。
罵声と怒声で日々つらかった。
そして、寂しかった。
お小遣いももらえず、門限は6時。
思うように部活もできず、ひたすら良い子を演じてた。
けど、疲れたんだ。
寂しさにかられて、電話した。
ツーショットダイヤルだった。
「もしもし」
男の人が話しかけてくれる。
ポケベルがはやった時代である。
今のように携帯電話もPHSも普及していなかった。
他人が話しかけてくれる。しかも手軽に。
この電話にはまるのもそう、遅くはなかった。
初体験はまだだった。