「今日か……引退試合」
結局私は行かなかった。
違う
行けなかったんだ。
「今頃戦ってるんだろうな…」
頭がぼーっとする。
何もしたくない、考えたくない。
ただベットで寝そべって空を見ているだけ。
そこである雲を見つけた。
「ハート……」
私の体はとっさに動き出していた。
服装や髪型なんかどうでもい、汗だくになったっていい。
早く会いたい
頭の中はその言葉だけしかなかった。
会場に着くと沢山の人で埋め尽くされていた。
そのため試合の様子がわからない。
「あの人、何か調子悪くない?」
まさかね…
「あの、
それって○○中のエースですか?」
「はい、何かハーフタイム終わってから…」
春弥…
「ありがとうございます!」
私はその沢山の人混みをかき分けて入ろうとしたが追い出されてしまった。
何回も、何回も
膝や肘が擦りむけたって、私は何回もチャレンジした。
「はぁ、はぁ……」
入れないよ…
ピィーーッ!
ここで3Pが終わり皆トイレなどにいくため私はやっと入れる事が出来た。

