「……波奈先輩?」 「あぁーーーーーっ!!」 私は思わず大声を出してしまった。 「うるさいよ、波奈」 「あっ、すいませ~ん………」 だってあの人… 「……筆箱の人…」 「何、知ってるの?」 留里が首を傾げながら聞いてきた。 「うん、入学式の時筆箱を落としちゃって、私が届けた人が…」 「小柴君なのか」 「うん…」