城の外の景色は、もう見飽きてしまったお姫様は、ため息をついてばかりいました。



有名な音楽家を招いて気晴らしさせたりプチパーティーを開いてみたりしましたが、一時の娯楽はその場限りの宴でしかありませんでした。


王女様は段々、うつ状態になり、部屋に籠もりっきりになってしまったのです。



時々、王女様の部屋を訪ねるお姫様。



王女様は娘の顔を見る度に涙を流し、しっかりと抱きしめるのです。



「お母様、どうして泣くのですか?」



しかし、王女様は答えません。



お姫様は何とか元気づけようと、励ましたりしました。



王女様の悲しみは尚一層深いものになっていきます。



お姫様は不思議に思いました。


みんな、私に隠し事をしている・・・・・・。



初めてそう感じとったのです。



けれども誰に聞いても答えてはくれません。



次第にみんなの様子が変わっていったのですが、お姫様はやはり気のせいだと思い、色々と詮索するのは止めました。




そう・・・・・・それは、気のせいなのですから・・・・・・・・・・・・




お姫様は何故、気のせいにしてしまったのかしら?



私の中で、また何かが弾けるような感じがした。


それは気のせいではありませんでした。