幻想館-眠り姫編-

魔女の肩には、さっきの金色の小鳥が乗っていました。



「忌々しい動物達め、余計な事をしおって・・・・・・だがまあ、いいだろう
チャンスはいくらでもあるからのう」



不気味な笑い声が森に響きました。



すると魔女はくるりと向きを変えました


「命拾いしたのう、お前さんは気がついていないだろう?
・・・・・・あの時の事を・・・・・・・・・・」



えっ!


今、私に問いかけたの?



・・・・・・あの時の事?


いつの事なの?



魔女はまだ、こちらを見ている。



・・・そう、きっと物語の中の出来事を指しているのね・・・・・・



私がそう思った瞬間魔女は、あの不気味な笑みを見せた。



「やれやれ、お前さんは惚けているのか、それとも本当に気づいてないのか、どっちなんだろうねぇ」



私・・・惚けてなんかないです・・・・・・



私の中で、そんな危険な目にあった事は・・・・・・・・・・・・・




・・・ここに来るほんの少し前だけ・・・・・・


だって・・・・・・きっとワザとじゃないもの

そんな事、彼女がするはずないもの・・・・・・・・・・・・・・・・



私と彼女は、仲が良くて、いつだって一緒だった。


あなたは何も知らないじゃない。



あなたは彼女に似てるけど、別人なのよ!