「キャーっカッコイーっ」 「こっち向いてーっ」 「今日はあたしと遊んでーっ」 ――私の通っている高校の校門付近では女子の黄色い声。 そんな甘ったるい声の中にいる、一人の男子。 「…また今度…ね?」 「キャーーーッ」 この学校のほとんどの女子をとりこにするほどの美形男子、神崎 蒼。 …でも私はそんな事、どうでも良かった。