突然、彼女は一瞬僕の方に視線を配ってるた気がした。
『気のせいだろうか？』

車内、人がいっぱいで彼女の動きは余り見えない。
人のちょっとの隙間からしか彼女の動きは見えていない。

彼女だって僕の動きに気付くはずもない。

同じ状況なんだから。
それでも僕は、気付かれていないか、少し気持ちが動揺した。

『はぁ.... どうしよう...』 バレてるのかなぁ....と思いながら、すごく緊張し始めた。

怖くなって降りちゃおうかなと一瞬思ったが、せっかくここまで出来たから着いて行く事に決めた。

彼女は、２駅目で降りたから、僕も続いて降りた。
彼女は歩いて家に向かうに違いない。

そっと後ろから付いて行っているんだ....

10分程歩いて彼女が住んでいるマンションらしき場所に着いた。

彼女は最初に下にあるポストに郵便物を取り出してから、エレベーターでで3階へと上がっていた。

僕は入り口の植え込みから彼女がエレベーターに乗るのを確認してエレベーターが停まる階を確認したんだ。

彼女の住んでるマンションは５階建ての白い建物で彼女のイメージにピッタリの住まいだと感じた。