unrequited love

「辞めとけ、辞めとけ。こんな腕っぷし強いの。

お前が抱くってより、抱かれるって感じになるぞってイテ」

どうやらほりごたの下で由紀が軽く蹴りをお見舞いしたらしい。


コタロウはふふって柔らかく笑いながら

続きを話した。

「一見、頼れるお姉さんで、

何でも自分で出来るよってやるんですけど、

全然中身は頼りないんですよ。

例えば、届かないのに

背伸びしてモノを取ろうとしたり、

握力ないのに、瓶を開けようとしたり。

こういうところに僕、かわいいなって思ったりしちゃって。

女の人の打算って女兄弟ばっかだからすぐ分かるんてわすけど、

その人にはそういった計算がなくて。

一生懸命さがなんか愛おしいんですよね。」

……。心無しかコタロウと目が合った気がした。

また手の甲が火照る。

だって、その例えに出してるのって、、、

全部私じゃん。