unrequited love

「ちょっと!翔太!止めなさいって!」

由紀が止めにはいる。

由紀は私とタメだけど、バイト歴が長く
皆のお姉さん的存在。

当然、こーいう時も率先して話題にストップをかける。


「いいじゃん、こーゆー時じゃねーと
話しにくいことってあんだろ?」

バカ翔太がまだ騒ぎ足りないと言わんばかりに

しつこく話題を引っ張っている。

いるよね。こーいう奴って。

呆れて翔太から顔を背けたら

コタロウと視線がぶつかった。

くっきりとした瞳が私を捉えてくる。

ゾワっと鳥肌と共に、あの感覚がぶり返す。

コタロウに握られた私の手の甲が熱を持つ。