えぇー…先輩にラケットがあたったらどうしよ…


「じゃあ球だしいいかな?」

ゆか先輩が
杏に話しかけてきた。


「はい。お願いします!!」

杏はラケットをぎゅっと握りしめた。

えぇーい!!どうにでもなれー!!


「「バコン!!」」

球は高く上がり
コートの柵をこえてしまった。

それを見ていたみんなが
静まり返っていた。



杏やばいことしたのかなー…
球拾ってこようかな…



1人で考えていると
大野先生が声をかけてくれた。


「ホームラン!!
いいねえ杏テニス向いてるよ!!」
笑顔で言った。


ドキン…
なんだろうまたこの気持ち?



「杏ちゃんテニス来る気ない?」
今度は部長さんが
声をかけてくれた。



「一応テニスは第一候補です。」


「じゃあぜひ入ってくれないかしら?」


「他の部を回ってから決断していいですか?」



「えぇもちろん!!
いいお返事待ってます!!」