杏は急いでテニスコートに向かった。


やばいよー…
体験入部だからといって

初めから遅刻するのは
まずい…
目つけられたらおしまいだ。



「あっ!!きたきた!!
杏ーっ!!こっちだよ」

真美が杏に向かって
叫んだ。


「置いてってごめんねー!!先輩方に呼ばれちゃって…」

美紗が申し訳なさそうに謝っていた。


「そうだったんだあ…
大丈夫だよ!!」



「はい!!じゃあいまから
一年生に体験してもらいたいと思います♪」

部長の莉緒さんが
みんなに声をかけた。

「1年生は先輩方から
ラケットを借りて下さい。」


えぇー…
先輩の貸してもらうって何か気が引けるな…。


杏たちのところに
二年生の先輩方がきた。

「はい、私の使っていいよ!!」
1人の先輩が杏に
ラケットを貸しにきてくれた。


「ありがとうございます」