オシャレな涙『私の気持ちに気付いて…』

亮さんは何故私にそこまで執着してるんだろう……… 過去を振り返っても、何も思いだせない…。


その時………


『美優奈、俺と兄貴はな…… 幼い頃からお前の取り合いをしてたんだ。俺にとってはさ、くだらないガキの思い出話しだけど、兄貴にとっては、屈辱感しかない思い出なんだよ…。』


『屈辱感って、いったい何があったの!?』


『俺とお前が毎日一緒にいて、兄貴はいつも一人ぼっちだったんだ…。両親の離婚もあってか、兄貴は誰にも心を開く事はなかった…… お前は覚えていないかもしれないけど、そんな兄貴の心を開いたのは、お前だけだったんだよ…… いつも一人ぼっちの兄貴を、お前はいつも優しく話しかけていた。『せいちゃんのお兄ちゃんも、いっしょにあそぼうよッ。』って……』


『私が亮さんの心を開いていたなんて……。』


『兄貴は素直になるのが苦手だったから、本当は嬉しい癖に、いつも強がってお前の誘いを断り続けていたんだ…。』


その時の事を思い出してみると………


『せいちゃんのおにいちゃんもあそぼうよッ。』


『や〜だよッ。だれがおんなのおまえとあそぶもんか…。』


『ウェ〜〜ン ウェ〜〜ン ヒクッ、ヒクッ、おにいちゃんがいじめたぁ〜〜。』


そこへいつも聖矢が来てくれてたなぁ………


『にいちゃん、みゆなをいじめるなよッ!!みゆなはおれのおよめさんになるんだからな…。』


その時いつも亮さんは……


『おまえ、おれとけんかするのかッ!!みゆなをおよめさんにするのは、このおれだ…。 』


聖矢はこの時驚いたと言う……… いつも素直じゃなくて強がりの兄貴が、私の事になるとむきになってたからって……


『兄貴は、お前の優しい笑顔が好きになったと言っていた。俺も同じだ…… それから俺達は引越しを何度も繰り返すうちに、お前の話題すらしなくなった。お互いに大人になって、いい女を連れて歩くようになったけど、俺はお前の事が忘れられずにいた。』


『そこまで私の事を一途でいてくれてたなんて、なんか幸せ感じちゃう。』


『兄貴には、大学で知り合った彼女がいた。初めてその彼女を見た時、あまりにも美優奈にソックリで驚いたと言っていた。兄貴と彼女はいつも一緒で、三年後には結婚する約束もしていた。でも、その幸せは長く続かなかったんだよッ。』


『どうして……!?』


私は、とても切なくなってきた………