ママ達の修羅場も終わり、私と美麗は、いよいよ高校受験を目前とする。


私は、いつもより早くママに起こされた………


『美優奈、早く起きなさい。受験に遅刻するよッ!!』


目覚ましをみたら、まだ5時じゃん!!!


『ちょっとぉ〜〜、まだ5時じゃん…… 6時まで寝かせて……。』


『あ〜そッ!!あんたは高校に行きたくないんだね…… 電車で1時間もかかる所なのに、遅刻して試験が受けられなくてもママは知らないから……。』

………。 ちょっと待てよッ!!! ヤバイ…… いつもの学校へ行く時間と勘違いしてたぁ!!!


私はママが作ってくれたおにぎりを口にくわえ、急いで家を出た。


ぎりぎりセーフで試験会場へと滑り込みできた。


皆の視線は冷たく、先生も少し呆れ気味………

そんな中、一人だけ高笑いしている女がいた………

『プッハハハハハ!!!』

よ〜く見てみると、それは美麗だッ!!


『ちょっとぉ〜、大遅刻じゃない!!こんな大事な時にまで遅刻するなんて、あんたらしくて笑えちゃうけどねッ!!』


『何よそれ〜、私を馬鹿にしてるでしょ!!』


『まぁ〜ねッ!!』


美麗はずっと笑っていた。

不思議なぐらい私達の間には、いつも笑いが絶えなかった。


笑っているのもつかの間、先生がついに怒りだした………