オシャレな涙『私の気持ちに気付いて…』

私達はそろそろ、病室へ戻る事にした……。


トントントン………

トントントン………


「おッ、聖矢と美優奈ちゃんか…… 今ようやく亮が眠りについたとこなんだ…… 皆で昔話しをしていたら、途中から亮がウトウトしだして、何だか子供みたいにグッスリ寝ちゃったんだよッ。」


「兄貴がグッスリ寝るなんて、マジ珍しいじゃん…… どうしちゃったんだ…。」


おばさんは、涙をこらえながら話してくれた……


「私がお店をOPENさせた時、聖矢と亮は、深夜の託児所に預けてたの…… 息子達と一緒にいれる時間は、出勤前の二時間だけ…… でも週に一度だけ、淋しい思いをさせないようにと、必ず二人をお店に連れてって、お客さんには自慢の息子達だって紹介してたの…… あの子達は、お客さんに出すお通しが大好きでねぇ〜、お客さんにおねだりしては全部貰って食べちゃってたのよ…… そのうち疲れて、ボックス席にいる常連さんの横で、二人並んで寝てたわ…… お客さんもね、あの子達の可愛い顔が見たいって言ってくれて、毎日のように来てくれる人が増えてきたの…… お店が繁盛したのも、全部あの子達のおかげだって、私は今でも思ってる…。」


「そんな事があったのか…… 俺は全然覚えていないけど、兄貴は覚えてたのかなぁ……!?」


おはざんの顔から、笑顔が溢れてきた……


「あんた達はまだ幼かったから、きっと覚えていないと思ってたけど、あの子はかすかに覚えててくれた…… でも、淋しかったって言ってた…。」


私のママも、夜の街へと毎日消えていった…… 私も淋しかった…… でも、ママ達だって淋しかったんだね…… 幼いから、何もわからなかったんだよ…。