オシャレな涙『私の気持ちに気付いて…』

でも…… 看護師さんに怒られてしまった。


「すいません、患者さんがたくさんいらっしゃるので、走るのは遠慮して頂きたいのですが……。」


私と聖矢は、慌てて謝った……。


「す、すいません…… 気をつけます。」


それから私達は、亮さんの病室まで無言で歩く事にした。


トントントン………

トントントン………


「はぁ〜い、どなたかしら…。」


あれッ!!?女の人がいる…… 誰だろ……。私が首をかしげていると、聖矢が………


「俺のお袋だよッ!!今日はこないはずだったのに、何しに来たんだ……!?」


私はとても緊張していた…… 亮さんのお母さんって事は、聖矢のお母さんって事だから。


「は、は、初めまして…… 私、中松美優奈です。」


「この子が噂の彼女じょなの……!?可愛い子じゃない。」


噂の彼女……!?聖矢はいったい、私の事何て言ってたんだろう……。


「当たり前だろ…… 俺の婚約者なんだから!!」


こ、こ、婚約者!!?保育園の時は、確かに結婚するって約束はしたけど、本気で言ってるの……!?それより、亮さんがずっとこっちを見ている……


「お久しぶりです。亮さん、体の調子はどうですか!?」


「あれッ??君は誰だったかな……!?」


亮さんの記憶が、また失われそうになってる…。


「亮、この子はね…… 聖矢の婚約者らしいわよッ!!」


「婚約者……!?俺にも婚約者はいるけど、聖矢の方が先に結婚かもな……。」


「どうだろうなッ!!ま、結婚式の時は、兄貴にスピーチしてもらうつもりだから、宜しく頼むよッ。」


「おうッ、任せとけ!!この俺が、最高の結婚式にしてやるよッ。」


亮さんの笑顔は、凄く素敵だった…… 記憶は薄れていても、聖矢の事だけは、いつもしっかり見てるんだもん……。


聖矢のお母さんは、私達の会話を聞きながら、ずっと泣いていた……