「こら、水沢くぅん?ちゃちゃ入れないの!!」

「へへ、すいませぇん」

クラスに笑いが起きる

美紅はそのとき気がついた

・・・もしかして、かばってくれた?

誡は美紅の性格をなんとなくわかっているようだ

クラスの雰囲気を美紅の代わりに盛り上げてくれた

「はい、次ぃ~」




一通り自己紹介は終わり、通常の授業が行われる

といっても初授業なので、また自己紹介や授業の用意、注意についてなどだろう

・・・美紅にとって自己紹介は苦痛だった

人見知りは激しいし、声も小さすぎで聞き取れないとよく言われる

しかし、美紅が自己紹介するたびに誡がさりげなくフォローしてくれた

おかげで美紅はクラスで浮くことはなかった