それから、高橋君とはよく話すようになった。
教室での席も隣になり、たくさん話した。
このまま、ずっと友達でいられると思ってた。
クラスの女子が騒ぐまでは…
「ねぇー?高橋君。」
3人組が私と高橋君の間に入ってきた。
「ん?」
「…、実は…、」
「てか、君だれ?」
「!」
高橋君は、名前覚えが悪い。
ゆういつ覚えたのが、先生の山岸信夫、高橋君の親友の宮形亮介、そして私だ。
「…。あ、桜山瑠峰?」
「!!」
瑠峰(るみね)ちゃんは顔を真っ赤にして、
「う、うん!」
そう答えた。
名前を覚えないで有名な高橋君が覚えてくれたのだから、赤くもなるのは分かる。
なんせ、顔立ちは綺麗でかっこいいし、スポーツ万能だし…。
当たり前なんだけど…。
「じゃぁ…、よろしく☆」
高橋君は、照れたような感じの笑みをこぼした。
ズキッ
私の体の胸のほうが痛む。
なんだろ…?
今日、食べ過ぎたのかな…??
仲よさそうに、他の女子と話す高橋君。
そのとき、こぼす笑顔は私の時とは違った笑顔で…。
なんだか、悲しくなる。
まるで、暗い森の中を彷徨っているみたい…。
なんで、こんな気持ちになるの_?
私は、不思議でならなかった。